読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

スーパービジネスパーソンエグゼクティブ、クプタ

スーパービジネスパーソン、クプタ(わたし)のプライベートを明かします。スーパービジネスパーソンへと登りつめたクプタ。プライベートの思考法とその内容をご参考までにご教授します。

スニーカーの紐を直すホームレスのおじさん

炎天下のなか外出する予定があった。駅前には人がごった返しており、さらなる灼熱地獄だった。駅の軒下には喫煙スペースがあって、日蔭の囲いの中を人々の足部のみが晒されている。

よくみるとその隣のスペースにホームレスのおじさんがいた。「この暑いなか大丈夫なのかな」とびっくりした。おじさんは喫煙スペースの隣に畳1畳ほどを確保して足を伸ばし壁にもたれかかっていた。

全身は真っ黒でひげはボーボー。Tシャツも元は白いものだったのだろうけどその痕跡はなかった。まるで焼けただれたようだった。わたしはそこを通り過ぎる数秒の間、哀れみがなかったら嘘になると思う。先程「大丈夫かな」と言ったがそこには「高みの見物的冷たさ」があるのも否めない。そうやって自分を保ってきたし、ピュアな心だけでないのは重々承知だ。

でも通り過ぎる瞬間に、おじさんがあまりの暑さからか真っ黒のスニーカーを脱ごうとした。そして靴ひもをゆっくり一本一本ほどきはじめたのだ。そのほどき方がすごく丁寧というか、大事そうにしているというか。大変印象に残ったのだ。人間の指を巧妙に使った繊細な動きがそこにあった。その一連の動きがただただ美しかった。

f:id:rmisasa:20150806191205p:image

翻ってわたしはどうだろう。普段あんな風にスニーカーを脱いでいるのだろうか。まるで踏みつぶすように脱ぎ捨てて、知らん顔している。スニーカーもくたっとして、もはや生気のかけらもない。

わたしはその対比に愕然としたし、なんともいえぬ複雑な感情なまま1日を過ごした。